ここでは、このサイトの対象者・目的・扱う内容などについて説明します。


 Falcons Libraryは、ディベートに選手として関わろうとする人のための総合情報サイトです。特に、高校生・大学生や、その活動内容に興味のある一般の方を主なターゲットとしています。このサイトは、これからお話しする2つの問題を解決することを目標としています。


 ひとつは、様々な要因によってバラバラに区切られてしまっているディベート・コミュニティ同士の相互理解を深めること。

 高校に入って以来、つねづね感じていたことなのですが、たとえば日本語のコミュニティの場合、同じ「ディベート」という競技のはずなのに、実は中高生は大学のディベートのことを、大学生は中高生のディベートのことを、驚くほど知りません。日本には、年代(中高生・大学生・社会人)・言語(日本語と英語)・スタイル(主にNDT方式とパーラメンタリー方式)・フォーマット(数えきれないほど)ごとに、それぞれ異なるディベートコミュニティが存在しますが、ほんの一握りの人を除けば、自分が所属している、あるいは派生したコミュニティの内部だけで活動をし、そこで終わってしまう場合がほとんどです。これは、その人が他のコミュニティに興味がないからではなく、そもそも他の団体についての情報源が乏しいのが原因です。
 もちろん私自身も、すべてのディベート・コミュニティを経験してきたわけではありませんし(そもそも、まだ学生なので社会人組織には参加しているはずも無いですし)、自分が所属していたコミュニティ内のことは完全に極めたのか、と言われればそうではないでしょう。ただ、それでも高校・大学を通じて人並みの数の団体には関わってきているはずなので、こうした知識を還元していくことで、少しでもコミュニティ間の溝を埋めることができるのではないか、と考えました。

 基本的に、このサイトの情報は、私自身の経験を通じた主観によって書かれています。私のディベーターとしての経歴は、左の「管理人について」にだいたい載せてありますが、とりあえず「高校で日本語ディベート → 大学で英語のAcademic Debate + いろいろ」というルートをメインにやってきているので、情報を参照する時には、ややそちら側に偏った見方をしている可能性がある、ということを心のどこかに留めておいて下さい。
 こうした、各コミュニティごとの説明は、上の「Debate」という項目にまとめてあります。また、自分自身が高校から大学の英語ディベートに進む際に、情報がなかなか得られずに随分困った経験があるので、(特に日本語の)高校生向けの「大学ガイド」に相当する部分には、比較的力を入れています。上の「Falcons」という項目は、東大E.S.S.でのディベート活動についてまとめたものですが、こうした情報も、これから大学に進学しようとする高校生、あるいは大学E.S.S.で何をやっているのかを知りたい一般の方の参考になれば、と願っています。


 このサイトのもう一つの目的は、ディベートの日本語テキストの普及です。

 日本でも古くから主流になっているNDTスタイルの場合、この形式はもともとアメリカで生まれたものなので、優秀なテキストのほとんどは英語で書かれています。「Debate Central」というサイトでは、ありとあらゆる種類の膨大な量のテキスト・テープ・ビデオが無償で提供されていますが、やはりこれらも全て英語です。英語系ディベーターなら今のままでも何とかなっても、中高生や大学の日本語ディベーターにとっては、壁は相当高いといわざるを得ません。つい最近、九州で日本語ディベートをやっている高校生に会った際、彼等が自分で英語のテキストを研究しているのを知ってちょっと感動しましたが、こうした例は稀でしょう。そうでなくても、私たちは日本人なのですから、英語のテキストを辞書をひきひき苦労して読み進めていくより、はじめから日本語で書かれたテキストで学ぶ方が、ずっとスムーズに内容を理解できるはずです。

 大きな本屋へ行ってみると、日本でも「簡単!ディベート入門」のような本はたくさん出版されているのですが、困ったことに多くの場合それらは有償であり、しかも内容は簡単な導入部分だけで、理論のもっと深い部分については触れられていない場合がほとんどです(一部には優秀なテキストもありますが)。実は、個人単位のレベルでは優秀なテキストもそれなりに作られているのですが、サークル・団体内部のセミナー向けに一度配付してそれっきりになってしまい、あまり公の目に触れる機会が無いままお蔵入り・・・というパターンが、残念ながら極めて多く存在します。私もいくつか簡単なマニュアルは書いていますが、一から全て自分で書いていてはとても間に合わないので、こうした埋もれてしまっている良質な日本語テキストを少しずつ掘り起こしていき、著作者の方の許可を得た上で、少しずつ皆さんに紹介していければ、と思っています。

 こうした一連の日本語マニュアルは、上の「Download」の項目にまとめてあります。




※日本語テキストの情報提供のお願い


 このサイトでは、上記の趣旨にのっとり、ディベートの各種日本語テキストの紹介を行っていきます。しかし、ネットの片隅や、個人のハードディスクに眠ったままになっているテキストの発掘には、皆さんからの情報提供が不可欠です。「ここのテキストは分かりやすかったよ」「あの人が昔こんなマニュアル作ってたはずだけど・・・」どんな情報でもかまいません。何かあれば、管理人(support@misudo.com)まで連絡をお願いします。

 また、過去に日本語テキストを作成されていて、配布許可またはリンクの許可をいただける方も、同じく管理人(support@misudo.com)まで連絡をお願いします。あくまでライセンスという形ですので、提供者の方から連絡をいただければ、いつでもサーバー上のファイル、またはリンクを削除・変更させていただきます。皆さんの御協力をお願いします。

(このあたりのシステムは、近い将来PHPか何かを使って自動化する予定です)

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